

TREATMENTS_02-06様々な治療内容


矯正用アンカースクリューを用いた治療技術により、矯正歯科治療の可能性は広がりました。ケースにより「従来よりもより大きく歯を移動できる」「抜歯を回避できる可能性が高くなる」などのメリットがあります。
直径わずか1mm程の矯正用アンカースクリューを歯の周囲の骨に埋め込み、それを基軸として歯を引っ張り、奥歯を確実に後ろへ移動することができます。(これは従来ではヘッドギアなどを用いないとできないことでした)
施術は1本あたり10分程度です。治療が終了した後は装置を撤去します。
メリット
- 歯を抜かずに矯正できる可能性が高くなる
- 症状によっては従来必要であったヘッドギアなどの装置が不要になる
- 骨格性上顎前突などの難症例でも骨格的問題の緩和が期待できる
治療例

このような骨格的問題がある症例でも、矯正用アンカースクリューを併用することで治療ゴールをより高く設定できます。
患者さんの状態はお一人お一人異なります。また治療内容によっても治療結果は異なります。
副作用・リスクとして、治療中の痛み・歯根吸収・歯肉退縮・治療後の後戻りなどが生じる可能性があります。詳細はこちらをご覧ください。
患者さんご本人の同意を得た写真を使用しております。無断転用は固くお断りいたします。
痛みに配慮した処置
痛みには個人差がありますが、治療開始1週間程度までの時期に感じる場合が多いです。そのため当院では、ワイヤーサイズを極細(痛みを感じにくい)からスタートし、痛み止め薬と保護ワックスもお渡しします。
治療中も痛みが強い場合は、ワイヤーサイズを調整しますので、スタッフにお伝えください。

超弾性形状記憶ワイヤー
当院で使用するワイヤーは、超弾性の形状記憶合金です。非常に柔らかく、最適な弱い力を継続的に歯に伝えます。これにより、歯にあたえるダメージが最小限となり、痛みも少なく、かつ効率的に歯を動かすことができます。
舌癖解消へのアプローチ
歯並びが悪くなる原因の一つとして、舌や唇の癖があります。その癖を矯正治療後も残してしまうと、せっかく整えた歯並びも同じ原因で「後戻り」してしまいます。それを防ぐためMFT(口腔筋機能療法)でお口周り(舌・唇・顔面など)の筋肉をトレーニングして正しく機能させていきます。この「歯並び悪化の原因から解決していくこと」がとても大切です。当院では、舌癖に原因があると診断される方にMFTを行っています。
メリット
- 矯正治療後の「後戻り」を抑えることができる
- 矯正治療の効率が上がる
- 唇や頬、口の周りの筋力をバランスよく整えることができる
- 正しい飲み込み方を身につけることができる
舌癖とは
「舌が歯を前へと押し出してしまう」その結果「歯間にスキマができてしまう」などの症状です。舌が低い位置にあると、飲み込むときに歯を前に押し出してしまいます。試してみましょう。

舌の先をストローにあてて、指で軽く支えます。この状態で唾液を飲み込むと…

舌が前に出てきませんか?
人は1日1,000〜2,000回ほど飲み込む動作を行うので、その度に歯を前へと押してしまうことになります。その結果「出っ歯」や「開咬」になるケースがあります。
正しい舌の位置

舌の先が上顎のスポットについたままの状態が正しい位置です。

飲み込むときの正しい舌の位置です。

飲み込むとき、舌の位置が低いと、舌が前歯を押してしまいます。
結婚式や成人式、また記念写真は一生の思い出になるとても大切なものです。当院では大切なイベントに合わせた矯正治療を行っております。 「歯並びを治したいけど、結婚式の予定には間に合うの?」 「治療期間が長いから、今からでは無理かな…」 そのような場合には、まず人の目に触れる前歯部を優先的に治療してきれいに並べ、ご予定のある前日に一時的に装置を外せるよう、治療スケジュールを作成します。
治療期間は通常の矯正治療と変わりません。イベント前に一時的に装置を撤去し、イベント後に再装着して治療を再開します。
治療計画は症状やご予定などによりますので、期間や費用について、またご心配なことやご要望などがありましたら、矯正相談予約時にお伺いします。
治療例

初診時

結婚式前(10か月)

動的治療後(1年7か月)
- 主訴
- 10か月後に予定されている結婚式に合わせて、人目につく前歯のでこぼこを並べたい。
- 初診時年齢
- 23歳
- 診断名
- 上顎前突
- 治療前
- 前歯のでこぼこと、口元の突出感が認められました。Eラインなどを参考に前歯の後方移動量を分析すると抜歯が必要と判断いたしました。
- 治療プラン
- 抜歯/歯科矯正用アンカースクリューを用いた矯正治療/10か月後の結婚式までに前歯のでこぼこを並べて一旦装置撤去、一連のイベントが落ち着いたら再装着し治療再開。
- 使用装置
- マルチブラケット装置(セルフライゲーション)/矯正用アンカースクリュー
- 治療後
- 結婚式までに前歯のでこぼこが解消されました。その後、口元の突出感が改善され、Eライン上に上下唇が位置しています。再装着後の仕上げ段階にお引越しされる事となりました。最終的な仕上げをしてからの装置撤去をお勧めしましたが、ご本人のご希望で装置撤去となりました。
- 治療期間
- 1年7か月
- 治療回数
- 19回
- 費用の目安
- 検査診断料 50,000
基本施術料 750,000
保定装置料 50,000
追加装置 セルフライゲーションブラケット+エステティックワイヤー(ご希望がない場合は不要) 100,000
歯科矯正用アンカースクリュー2本 40,000
調整料 5,000×来院回数(月1回)
装置再装着料 5,000×再装着を行った歯数
(税別/自費診療)
患者さんの状態はお一人お一人異なります。また治療内容によっても治療結果は異なります。
副作用・リスクとして、治療中の痛み・歯根吸収・歯肉退縮・治療後の後戻りなどが生じる可能性があります。詳細はこちらをご覧ください。
患者さんご本人の同意を得た写真を使用しております。無断転用は固くお断りいたします。
外科矯正とは?
外科矯正とは、骨格的要因の大きな不正咬合に対する治療方法です。骨の問題の程度が小さい場合は、歯の移動によって咬み合わせを作ります。骨の問題の程度が大きい場合は、歯の移動だけで咬み合わせを構築することが困難、もしくは良好な結果にならないため、骨の形や位置を外科的に修正して咬み合わせを作る必要があります。
顎口腔機能診断施設では、検査により顎変形症と診断されれば保険適用となります。使用できる矯正器具や、手術のタイミングなどは保険診療で決められておりますので、該当の医療機関にて確認が必要です。
当院で外科手術を伴う矯正治療を行う場合は、保険適用外(自費)となります。そのため装置の選択に制限はなく、手術のタイミングも歯科医師と相談しながらご自身で決めることができます。
矯正治療を保険適用外で受ける場合は、手術も保険適用外となります。矯正治療は当院で行い、外科手術は提携の総合病院口腔外科をご紹介致します。手術にかかる費用は、手術の術式によりますが、入院費を含めて100〜250万円ほどかかります。
外科矯正が適用となる症状と術式
骨格性下顎前突症
下顎が大きく、前突度の大きい受け口
骨格性上顎前突症
下顎が小さく、顎が引けている出っ歯
下顎骨側方偏位症
上下の歯の真ん中がずれており、顎が左右に曲がっている
骨格性開咬
奥歯を咬み合わせた時に、前歯が咬み合わない
ガミースマイル
スマイル時の歯肉の露出量が大きい
サージェリーファースト
保険適用の外科矯正では、手術を受けるタイミングは中盤から終盤の間に行わなければなりません。しかし、患者さんによっては、治療の初期に顔貌の審美改善を行いたい、またはスケジュールの都合上手術を前倒しで行いたい、といったご希望がございます。保険外診療では、外科手術のタイミングは自由に設定できます。最初に外科手術を行ってから、歯の矯正治療を行うサージェリーファーストという方法も可能です。
メリット
- 術前矯正による見た目の悪化が少ない
- 従来法よりも早期に顔のバランスが整う
- 手術後の歯の移動が促進される
- 治療期間が短縮する
デメリット
- 手術直後の咬み合わせが不安定になる
- 保険適用外のため自費診療となる